地上最大の動物であるゾウは、多くの人々に愛されている動物です。今では、アフリカとアジアゾウの2 種しかその姿を見ることができなくなりましたが、化石からはこの地球上では162 種のゾウの仲間が、南極、オーストラリア、グリーンランドを除く諸大陸で繁栄していたことが知られていて、日本列島にも12 種類の化石ゾウが住み着いていたことが報告されています。
それらのゾウの仲間については、博物館や資料館などで、歯や骨の化石やパネル・写真などで知ることができます。しかし、それらからは生きていた当時の姿をとらえることは容易ではありません。この「ゾウ10 種」は、そのようなゾウの姿を再現し、ゾウの進化について考えることに役立つことができればと思い作製することを計画したものです。
この計画はゾウ化石の研究者である 亀井節夫 京都大学名誉教授のご協力を得て種の選択、表現方法などを検討し、縮小率は7 分の1 を選ぶこととしました。作製には、これまで多くの化石ゾウの復元像の製作に関係し、それぞれのゾウの特徴をよく知っている 田路雅敏 ( とーじ・まさとし) 氏らのアダピス・グループに依頼することにしました。田路氏はこれまで製作してきた実物大の化石ゾウ復元像から6 種類を選び、現生ゾウ2 種とゾウの先祖のメリテリウムおよび日本で知られる最も古い化石ゾウのアネクテンスゾウとを加えたのがこ
の「ゾウ10 種」です。
平成13年10月1日 (株) 西尾製作所
スペインにあるアルタミラ、フランス南部のラスコーや最近に知られたショベなどの先史時代の洞窟の壁画からは強い印象を受けます。そこにはマンモス、サイ、ウマ、バイソン、野牛、ライオンなど氷河時代のけものたちの姿が生き生きと描かれていて、それらには何か心に訴えてくるものがあるからです。この「ゾウ10 種」の多くのゾウたちが一同に集まっているのを見たとき、それと同じような強い印象を受けました。
氷河時代よりもはるかに古い地質時代のゾウの先祖たちと現生のゾウを、同じ場所で同時に眺めるということは実際にはないことですが、また、その他の化石ゾウたちは主に日本列島にいたものの中から選ばれています。それからは、「かたち」を通しての進化の流れを感じ取り、また、自然の移り変わりや日本列島の生い立ちについても思いを馳せることができます。
部分的な化石から、生きた古生物の姿を復元することは大変に難しいことで、同じ種類の恐竜の姿にもさまざまな復元があり、全体の姿が知られているマンモスでも異なる復元像があることは御存知でしょう。この「ゾウ10 種」の製作者の田路雅敏さんのグループは、これまでに多くの化石ゾウの復元に関係されてきました。ここで扱われている化石ゾウの姿は、その経験を生かし、それぞれのポーズやタッチが異にしてつくられています。この「ゾウ10 種」は、単に“○○ゾウはどのようなかたち”ということではなく、“自分ならばこのようにつくる” という楽しさを呼び起こしてくれます。
「ゾウ10 種」は、展示資料ということだけでなく、太古の生物をよみがえらせる学習の素材としていろいろと活用できると思います。また、多くの方々の“自然に親しみ”、” 楽しく学ぶ” ことに役立つことを期待するものです。
平成13 年10 月1 日
亀井節夫 ( かめい・ただお)
[ 京都大学名誉教授・元 徳島県立博物館長]
アフリカゾウ
産出地
Loxodonta africana BLUMENBACH 1797
生息時期
現生
仕様
F.R.P着色仕上げ 本体のみ
サイズ(mm)
L800 H515 W285
価格(税別)
227,000円
アジアゾウ
産出地
Elephas maximus LINNAEUS 1758
生息時期
現生
仕様
F.R.P着色仕上げ 本体のみ
サイズ(mm)
L625 H407 W200
価格(税別)
196,000円
メリテリウム
産出地
Moeritherium lyonsi ANDREWS 1901
生息時期
約4000万年前
仕様
F.R.P着色仕上げ 本体のみ
サイズ(mm)
L230 H110 W68
価格(税別)
109,000円
アネクテンスゾウ
産出地
Gomphotherium anectens (MATSUMOTO 1924)
生息時期
約2500万年前
仕様
F.R.P着色仕上げ 本体のみ
サイズ(mm)
L507 H175 W160
価格(税別)
193,000円
ミヨコゾウ
産出地
Stegolophodon miyokoae HATAI 1959
生息時期
約2500万年前
仕様
F.R.P着色仕上げ 本体のみ
サイズ(mm)
L570 H570 W200
価格(税別)
196,000円
センダイゾウ
産出地
Sinomastodon sendaicus (MATSUMOTO 1924)
生息時期
約500万年前
仕様
F.R.P着色仕上げ 本体のみ
サイズ(mm)
L865 H440 W220
価格(税別)
204,000円
シンシュウゾウ
産出地
Stegodon shinshuensis (SAWAMURA et.al.1979)
生息時期
500~300万年前
仕様
F.R.P着色仕上げ 本体のみ
サイズ(mm)
L1025 H425 W240
価格(税別)
220,000円
アケボノゾウ
産出地
Stegodon aurorae MATSUMOTO 1918
生息時期
300~120万年前
仕様
F.R.P着色仕上げ 本体のみ
サイズ(mm)
L665 H280 W185
価格(税別)
196,000円
ナウマンゾウ
産出地
Palaeoloxodon naumanni (MAKIYAMA 1924)
生息時期
43.0~2.7万年前
仕様
F.R.P着色仕上げ 本体のみ
サイズ(mm)
L637 H540 W230
価格(税別)
204,000円
マンモスゾウ
産出地
Mamuuthus primigenius (BLUMENBACH 1799)
生息時期
約2万年前
仕様
F.R.P着色仕上げ 本体のみ
サイズ(mm)
L665 H420 W290
価格(税別)
220,000円
※ 販売価格のほか、送料、消費税を別途申し受けます。
※ 販売のほかに手軽にご利用いただけるリースもご用意しています。リースについては別途お問い合わせください。
創業以来、多くの蝋製のキノコ模型を製作してまいりました。近年はポリエステル樹脂やウレタン樹脂を使用し、より堅牢な模型製作を行っております。 その中で、蝋やその他の成形材料の硬さに疑問を持ち、軽くて柔らかい材料でキノコの模型を製作できれば、従来の模型では表現できない質感を再現できるのではないかと思い、製作にかかりました。結果、その質感を認められる製品を作り出すことに成功いたしました。
キノコ食毒観察模型は、この質感を再現できたことによりキノコのシーズンにしばしば耳にする、ツヨキタケによる誤食事故防止を目的としたわかりやすい指導模型を製作できないかと考え計画したものです。
製作にあたり以下3点の見分け方の表現を重視し、模型製作を行いました。
表現内容 | 表現方法 | |
---|---|---|
1. | 裂いた時の柄の元部分に黒いしみがある | 半分に割ることで確認が可能 |
2. | 暗い場所で発光する | ほんのり発光確認可 |
3. | 軸の形状がはっきりしている | 実物と同じ形状を再現 |
食べられるキノコと対比するために、シイタケ、ヒラタケ、ムキタケをセットにいたしました。キノコ観察の前に模型を使ったレクチャー等で有効にご利用いただけるのではないかと考えております。
新しい材料を使用し、製作したキノコ模型の提案企画商品です。
柔らかくて軽い模型製作の新たなスタートになります。
今後、より実物に近く、精度の高いキノコ模型製作に努力したいと考えています。
※自然界におけるキノコの形状は一定ではないため、見分け方を保障するものではありません。
しいたけ
ムキタケ
ヒラタケ
ツヨキタケ
裂けるキノコ全体B1
裂けるキノコ全体B2
番号 | 名称 | 仕様 | サイズ (mm) | 価格(税別) |
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1 | ツヨキタケ | 軟質ウレタン樹脂製 着色仕上げ |
ケースサイズ 約330×263×H63 |
¥78,000 |
2 | シイタケ | |||
3 | ムキタケ | |||
4 | ヒラタケ |
※ 販売価格のほか、送料、消費税を別途申し受けます。
※ ケースについては、仕様の変更の可能性がございます。